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ダイエットの方法には運動療法や食事療法のほか、抗肥満薬と呼ばれる飲み薬を用いたダイエット法があります。当院のダイエット外来では「帳消しダイエット法」による食事療法、運動療法、抗肥満薬などを組み合わせた効果的なダイエット療法を提案します。ダイエットを考えている方はお問い合わせ下さい。
ダイエット外来とは、「肥満を解消あるいは改善するための外来」です。
肥満を解消あるいは改善するための食事療法、運動療法を指導し、必要に応じて抗肥満薬を処方します。
当院で開発した「帳消しダイエット」とは次の様な内容です 。
帳消し術1 ハーバード大学式野菜スープ(ファイトケミカルスープ)で野菜を摂る。
帳消し術2 GI値(グリセミックインデックス値)の低い食事で太りにくい体にする。
帳消し術3 食べる順番(ベジファースト)で油や糖質を帳消しにする。
帳消し術4 燃焼系のファイトケミカルとビタミン食材でエネルギーを燃やす。
帳消し術5 低カロリーで良質なタンパク質で元気な体にする。
帳消し術6 チューイングトレーニングで少量の食事で満足感を得る。
帳消し術7 外食時と飲酒時の帳消しメソッド。
まず、「ハーバード大学式野菜スープ」と呼ばれるファイトケミカルスープによるダイエット法を指導します。厚生労働省は生活習慣病による脳梗塞や心筋梗塞、がんなどの予防には1日350〜400gの野菜の摂取が必要であるとしていることから、1日400gの野菜を摂取するように指導しています。ニンジン、玉ネギ、キャベツ、カボチャをそれぞれ100gで作るファイトケミカルスープは1日400gの野菜が摂取でき、一日に必要な量のビタミンA、C、E(ビタミンACE)、1日の必要な食物繊維とカリウムの半分が摂取出来ます。400gの野菜で作ったファイトケミカルスープのカロリーは190 Kcalで、おにぎり一個にも至りません。
次に、血糖値の上昇しやすい食材と肥満の関係を理解して頂き、食品のGI値(グリセミックインデックス値)について詳しい説明を行い、GI値の低い食事で太りにくい体をつくっていきます。
また、食べる順番で油や糖質を帳消しにする、やせる食事の仕方を指導します。野菜を最初に食べるベジファーストの重要性と実際の食べ方を説明します。食べる順番でGI値を下げる食べ方や肉の油が吸収されない食べ方の指導も行います。やせるために必要な1日の総カロリーについての計算もしますが、カロリー計算やカロリー制限よりもGI値を下げる食べ方と食事のバランスでダイエットを成功に導きます。
ファイトケミカルには活性酸素を無毒化する抗酸化作用があり、アンチエイジング効果や美容効果が期待できます。また、老廃物や有害物質を解毒するデトックス作用、免疫力を強くする作用、アレルギーを抑える作用、発がんを抑制する作用、血液をサラサラにする作用、動脈硬化を防ぐ作用、そして、優れたダイエット効果があります。燃焼系のファイトケミカルとビタミン食材について指導し、エネルギーを燃やす体にします 。
体の維持にはたんぱく質は重要な栄養素です。低カロリーで良質なタンパク質をどのように摂取するかを説明し、元気な体作りを目指します。
チューイングトレーニングでは、よく噛むことの重要性について説明します。よく噛むことでダイエット効果が増します。よく噛むと食事時間が長くなるので血糖値の上昇が穏やかになります。よく噛むことにより食べものが胃の中で胃液を吸収しやすくなり、膨張するために満腹感も得やすくなります。
外食時の注意点(食べる順番、焼き肉の食べ方、牛丼の食べ方、揚げ物の食べ方、トンカツの食べ方、ラーメンの食べ方、その他)や飲酒の注意点(飲み方、アルコールの種類)についても指導をしていきます。
1日30分の有酸素運動(ウオーキング、水泳、水中歩行、サイクリングなど)を週5回行うように指導しています。
抗肥満薬を用いたダイエット法とは、抗肥満薬を服用することで次の様な効果を得る方法です。
抗肥満薬を用いたダイエット法はつぎのような方に効果的です。
抗肥満薬とは肥満を抑制したり防止したりする薬剤です。肥満の原因は慢性的な運動不足、仕事など精神的なストレスによる過食、外食やインスタントフードの摂りすぎなど様々です。抗肥満薬は服用により食欲を抑えたり、脂肪の吸収を抑えたりする事で、肥満を改善します。
医師の処方箋が必要な医療用抗肥満として、サノレックス、ゼニカルなどが開発されています。このうち、サノレックスは厚生労働省で認可された抗肥満薬として日本国内で使用されています。一方、ゼニカルはFDA(米国食品医薬品局)に認可された処方箋薬で、欧米で医師により処方され、減量や減量後の体重維持など肥満の治療に使用されています。また、漢方薬にも抗肥満効果のある薬剤(防風通聖散、防已黄耆湯など)があります。
抗肥満薬について詳しく知りたい方は「抗肥満薬のページ」をご覧ください。
対象となるのは肥満を改善・解消したいすべての方です。
まず、既往歴と現病歴を問診します。また、服用している薬や飲酒の量なども問診します。体重と身長、血圧などを測定します。血液検査は、肝機能、腎機能、糖尿病検査、脂質異常症の有無、などを検査します。また、患者さんの希望があればメタボ遺伝子の検査も可能です。
アメリカでは1960年代に生活習慣病の増加が問題になり、生活習慣病の一因である肥満が医学的な治療の対象になって来ました。そして、肥満を治療するための色々な方法が開発され(抗肥満薬、手術など)、ダイエット外来(米国ではObesity ClinicあるいはObesity Treatment Clinicと呼ばれる)が始まりました。
アメリカではメイヨー・クリニック(Mayo Clinic)などの有名な病院にもダイエット外来があります。Obesity Clinic(肥満外来)あるいはObesity Treatment Clinic (肥満治療外来)と呼ばれます。また、子供の肥満も問題になっているため、小児病院(例えば、Texas Children’s Hospital)でもObesity Clinicが設けられています。
2008年4月から特定健診・特定保健指導(いわゆる、メタボ健診)が始まりました。糖尿病、高血圧、脂質異常症、そして、心筋梗塞や脳梗塞、がんに至るまで生活習慣病と肥満の関係が明らかになり、メタボ健診が開始されました。しかし、肥満の重要性は認識されたものの、肥満に対する具体的な取り組みはありませんでした。そこで、麻布医院では開院の2009年5月にダイエット外来を始めました。
身長と体重から標準体重を計算します。しかし、ダイエットの目標は患者さんごとに異なりますので、目標体重は必ずしも標準体重ではなく、それぞれの患者さんと相談しながら、目標体重を決めます。
ダイエット期間は通常は3ヶ月間です。しかし、多くの患者さんはその後も定期的に通院されています。
外食を減らす事が大切です。外食は一般的に高カロリーの食材を多く使っています。また、食事の時に食材の味を楽しみながらよく噛むことが大切です。咀嚼により少ない量の食事で満足感が得られ、食事全体の摂取量も減ります。ダイエット期間中は水分を沢山飲むようにします。一方、アルコールはカロリーが高いので注意が必要です。
「帳消しダイエット法」と「ハーバード大学式野菜スープ」の両輪でダイエットを指導して、体重が減らない人はいません。しかし、目標体重を達成するには通常は3ヶ月以上、時には年の単位で時間がかかります。
すぐにでも取り組めそうなことから始めるのが成功のコツです。例えば、食べる順番(ベジファースト)から始めると良いでしょう。また、減量する意思の固い人は成功します。逆に、減量を抗肥満薬に頼っている人はリバウンドを起こしやすい傾向があります。
減量を薬に頼って、食生活の改善や運動療法に取り組んでいない方は減量効果が得られにくく、リバウンドも起こしやすい傾向にあります。また、肥満の原因が自分自身の生活習慣にあることを自覚出来ない方は、生活習慣や食習慣を改善する意欲に乏しいため、失敗する傾向にあります。
治療に終了はありません。継続が重要です。ダイエット外来で体得した食習慣や運動を継続することが大切です。肥満治療は一生の課題として継続することです。
リバウンドはありますが、減量する意思の固い人はリバウンドを克服できます。肥満の原因が自分自身の生活習慣にあることを自覚出来ない人はリバウンドする傾向があります。また、ストレスを食欲で満たす習慣のある方は、ストレスがあるときにリバウンドを起こしやすいので注意が必要です。ストレスは運動などで発散すると良いです。
好きなものを食べても太らない・病気にならない帳消しメソッド(日本実業出版社) 体に良くないと言われているものでも、ちょっとした工夫で「帳消し」にする方法を書いた本です。本書の内容は、医学的に正しい理論に基づいた方法ばかりで、我慢や努力を強いることなく、私たちを健康にしてくれます。全国書店、Amazon.co.jpで好評発売中。 |
野菜&くだものパワー!ファイトケミカルできれいにやせるレシピ(宝島社) ダイエットに効く「ファイトケミカルスープ」を詳しく紹介。また、植物がつくる天然の機能性成分ファイトケミカルを6色の色で分類し、ダイエット効果、抗酸化作用、デトックス作用、免疫力アップ作用、アンチエージング作用などを分かりやすく解説。全国書店、Amazon.co.jpで好評発売中。 |
ダイエット外来では初診時にのみ10,800円の相談料が必要になります。再診時に相談料はかかりません。また、血液検査等は健康保険の範囲内で行います。抗肥満薬のサノレックスに関しては、BMI(Body Mass Index)が35以上あるいは肥満度が+70%以上あり、食事療法や運動療法では効果が不十分な方は、各種健康保険で処方を受けられます。防風通聖散、防已黄耆湯などの漢方薬の処方はBMIが35以上あるいはBMIが35未満のいずれ場合でも健康保険の対象となります。また、BMIが35未満の場合はサノレックスの処方は自費となり、処方手数料1,080円(税込み)と薬剤費1錠440円(税込み)が必要となります。ゼニカルの処方はBMIが35以上あるいはBMIが35未満のいずれ場合でも自費となり、処方手数料1,080円(税込み)と薬剤費1カプセル440円(税込み)が必要となります。 詳しくはお電話(03-5545-8177)までお問い合わせ下さい。
ダイエット外来は、お電話(03-5545-8177)でご予約をお願いいたします。
また、ご不明点等についても、お気軽にお問い合わせください。