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麻布医院

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C型慢性肝炎

髙橋院長がC型肝炎について解説(新聞記事読む:PDF)

C型慢性肝炎の特徴

C型慢性肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)の慢性持続的感染により、肝臓に炎症がおこる病気です。HCVは主に血液を介して感染し、まず急性肝炎を発症します。そのうち約3割の患者さんの急性肝炎は短期間で治癒しますが、約7割は肝炎が慢性化し、C型慢性肝炎に進行します。

C型慢性肝炎の進行は一般にゆっくりですが、自然治癒することはまれです。

肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、慢性肝炎の状態では、ほとんど自覚症状がありません。また、肝機能が急激に悪化することはありません。

しかし放置すると、5~30年という長い期間をかけて肝硬変に進行して肝不全を起こしたり、高い確率で肝細胞がんを合併したりして、生命が脅かされます。

C型慢性肝炎の症状

C型慢性肝炎は、急性肝炎と異なり肝機能が急激に悪化するということはありません。また、肝臓は沈黙の臓器と言われ、慢性肝炎の状態ではほとんど自覚症状を認めません。

しかし、慢性肝炎を放置すると5~30年と長い期間をかけて肝硬変に進行して肝不全を起こしたり、高い確率で肝細胞がんを合併し、生命が脅かされます。肝がんは悪性腫瘍の死亡数の第4位にあり、年間3万人を超える方が亡くなり、その原因の70~80%がC型肝炎です。

C型慢性肝炎の検査法と診断

診断は、血液検査を行い、HCV抗体、HCV RNA、血清ALTおよびAST値(肝臓の機能を表す数値の一つ)、血小板数を測定し、腹部超音波検査、腹部CT検査を行います。さらに、確定診断のために腹腔鏡検査や肝生検を行うこともあります。

C型慢性肝炎のスクリーニングには、HCV抗体と血清ALT値の測定が用いられています。HCV抗体が陽性ならばHCV-RNA検査などでHCV感染を確認します。HCV感染が明らかになった場合は、HCV-RNA量の測定、HCVゲノタイプ(セロタイプ)検査、肝線維化の進展程度の判定、肝細胞がん合併の有無の判定、腹部超音波検査、腹部CT検査等を行います。

慢性肝炎の診断には血液のALT値、AST値、血小板数を参考にします。腹部超音波検査や腹部CT検査で慢性肝炎の所見が見られることもあります。

C型慢性肝炎の治療法

C型肝炎の治療は肝臓の炎症の原因になるウイルスを駆除することが重要です。近年、C型肝炎ウイルスを駆除する直接作用型抗ウイルス剤(DAAs: direct acting antivirals)と呼ばれる経口薬が開発され、C型慢性肝炎および代償性肝硬変症は経口薬(飲み薬)で治る時代になりました。すなわち、インターフェロンを用いない治療法(IFNフリー治療法)が可能になりました。DAAs製剤を用いたIFNフリー治療法は、治療期間も短く、副作用もほとんどなく、100%近い著効率を示します。また、年齢、性別を問わず、非常に高いウイルス持続陰性化率を示し、C型肝炎は、ほぼ100%治る時代になりました。

IFNフリー治療法では、C型肝炎ウイルスのジェノタイプの違いにより、以下のようなDAAs製剤(経口薬)を用います。

ジェノタイプ1(セログループ1)では、レジパスビル/ソホスブビル配合錠(販売名:ハーボニー配合錠)、オムビスタビル水和物・パリタプレビル水和物/リトナビル配合剤(販売名:ヴィキラックス配合錠)、あるいは、ダクラタスビル塩酸塩(販売名:ダクルインザ)・アスナプレビル(販売名:スンベプラ)併用療法を用います。

ジェノタイプ2(セログループ2)では、ソホスブビル(商品名:ソバルディ錠)・リバビリン(商品名:コペガス、レベトール)が用いられます。

C型肝炎の治療は慢性肝炎の進行と肝臓がんの発症を食い止める事が目標です。症状が出現する前にしっかり治療を開始しましょう。

なお、C型肝炎の治療は、所得に応じて医療費助成が受けられます。詳しくは、地元の保健所等に問い合わせてください。

C型慢性肝炎についてよくある質問

C型慢性肝炎の原因は何ですか?
原因としては、輸血、経静脈的薬物乱用、入れ墨、針治療、医療行為に伴う針刺し事故などが考えられます。
C型慢性肝炎の予防法はありますか?
予防法としては有効なC型肝炎ワクチンはありません。精度の高い核酸増幅検査が導入されたため、輸血によるC型肝炎ウイルスの感染はほとんど見られなくなりました、しかし、医療行為に伴う針刺し事故による感染が多いので、医療従事者の感染対策が必要です。また、入れ墨(タトゥー)や経静脈的薬物乱用で感染することもありますから、注意が必要です。
C型慢性肝炎で特に注意すべきことはありますか?
C型慢性肝炎では、鉄分の過剰摂取が慢性肝炎の悪化を促進するので、鉄制限食を取り入れるようにしましょう。肝臓に良いと思われている「レバー」や「貝類」は鉄を多く含むため、食べ過ぎないように注意が必要です。
また、インターフェロン治療ではうつ病や間質性肺炎などの副作用がでることがあります。そのため、治療の必要性、治療効果、副作用などを担当の先生と充分相談したうえで治療の方法を決定して下さい。また、貧血のある患者さん、白血球が少ない患者さん、糖尿病のある患者さんは治療を受けられないことがあります。治療を受ける前に肝臓専門医あるいは肝臓専門医療機関を受診して、適切な検査、診断、治療を専門医の指導のもとで受けて下さい。

当院の治療方針

C型慢性肝炎の治療の基本は「ウイルスの排除」と「肝細胞がんの阻止」です。肝臓は沈黙の臓器と言われ、C型慢性肝炎になっても全く自覚症状はありません。逆に、自覚症状に乏しいために無治療で放置されることもあります。そのため、適切な抗ウイルス療法と正しい食習慣の実践が重要です。

抗ウイルス療法を最適に選択するためには、C型肝炎ウイルスの遺伝子型(HCVジェノタイプ)や耐性遺伝子(HCV薬剤耐性変異)の解析が必要になります。当院ではこのような検査を行ってから治療の選択を指導しています。

C型慢性肝炎では、鉄分の過剰摂取が慢性肝炎の悪化を促進することがあるため、鉄制限食についても指導を行っています。健康な一般の方はあまり神経質になる必要はありませんが、C型慢性肝炎を指摘されているなら、赤身肉や魚類の血合いを摂取するのは避けた方がいいと言えます。肝臓に良いと思われている「レバー」や「貝類」も鉄を多く含むため、食べ過ぎないように注意が必要です。

玄米は鉄の吸収を防ぐフィチン酸を含むのでお勧めです。また、鉄は汗から排泄されます。定期的に運動し、汗をかくことでも鉄を減らすことが出来ます。

当院では肝炎の治療と生活指導・食事指導、そして発がん予防のための生活指導や食事指導を積極的に行っています。お気軽にお問い合わせ下さい。

ご予約方法・お問い合わせ

C型慢性肝炎治療の外来は、携帯、スマートフォン、PCからhttp://azabu.atat.jp/あるいは右記のバーコードでご予約頂けます。また、直通電話:03-5545-8177で、お電話いただいて、ご予約もできます。お問い合わせについても、お気軽にお電話ください。

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:毎月第1土曜日は宇野秀之先生が診療を担当いたします。

休診日:日曜日・祝日・第1・3・5の木曜日午後・第2・3・4・5土曜日午前

診察の最終受付は、初診の方は診察終了時間の30分前再診の方は診察終了時間の10分前とさせていただきます。

当院では18歳未満の方の診察は行っておりません。
なお、小児科領域の感染症(アデノウイルス、麻しん、風しん、リンゴ病、手足口病など)について、当院は検査を行っておりません。
このような感染症の疑いのある18歳〜20歳未満の患者様は、小児科をご受診ください。

当院では乳幼児を連れての来院はご遠慮いただいております。

診察券をお持ちの方は、受付の際、窓口にご提示ください。 診察券の紛失等に伴う再発行につきましては、再発行手数料として、100円を徴収させていただいております。

以上、ご理解の程、宜しくお願いいたします。